メタボリックシンドローム診断が健康診断項目にも含まれそうなのですが、メタボリック症候群になると何が悪いのでしょう。突然死や重い後遺症が残る可能性がある脳梗塞や心筋梗塞になりやすいからなのです。
ところが、最近の調査ではメタボリックシンドロームなど太りすぎの人にはさらに「がん」に罹るリスクも高いという結果が発表されました。
今回の調査はロンドンにある「世界がん研究基金」が調べたものです。
ところで、日本人の肥満者の割合はどの程度なのでしょう。
BMI30以上 国別比較 @wikipedia 肥満
欧米の比べると日本ではBMI値が30以上の人の割合は5%にも満たないのです。日本人はまだまだ大丈夫だと思っていいのでしょうか。
BMI値(ボディマス指数)の計算方法は次の通り
BMI値 = 体重(kg)/(身長(m)×身長(m))
たとえば、身長170cm=1.7m で体重70kgの方なら
70÷(1.7×1.7) = 24.22
となり、下の肥満度診断表で調べるとぎりぎり正常の範囲内です。
BMI値による肥満の診断
- 17.9以下
- 低体重(やせ気味)
- 18.0~24.9
- 正常
- 25.0~29.9
- 肥満度I
- 30.0~34.9
- 肥満度II
- 35.0~39.9
- 肥満度III
- 40.0以上
- 肥満度IV
ご自分のBMIを簡単に計算できる「肥満度簡単チェック法(BMI計算)」ページがあります。
がん発生と食事/wikipedia がん
がんになる要因には、たばこや紫外線、アルコールなどが高い相関関係があるとすでに証明されています。
さらに、太り過ぎとがんとの関係も以前から脂肪の取り過ぎやカロリー過多などが大腸がんのリスクを高めると言われていました。ただ、今回の「世界がん研究基金」のように大規模な疫学調査によるがんと肥満との因果関係を証明したのは始めてではないでしょうか。
今回の調査では、肥満度が正常値を超える人の場合「乳がん」や「膵臓(すいぞう)がん」など、6種類のがん(直腸、食道、子宮内膜、腎臓)になる危険性を高めると報告されました。これまでの調査よりも、肥満と関係するがんの種類が増えています。