環境破壊
日本の高度成長時代、生活水準も上がりましたが過剰消費過剰廃棄が一般化しました。
それから数十年、環境保護が叫ばれ環境省もリサイクル社会を訴えています。さて、現状はどうでしょうか。
森林伐採
(参照:熱帯林行動ネットワーク(JATAN))
上の写真はインドネシア・スマトラ島の森林伐採現場です。
天然林を伐採して紙パルプ用のアカシアを植林しようとしているのです。そのほか木材の輸出用にも天然林(熱帯雨林)を破壊しています。
年あたりの森林面積増減 (参照:環境省)
今のところ、地球の陸地面積の30%は森林が占めています。しかし、毎年1420万haも熱帯雨林が破壊され消失しています。この面積は実に本州の3分の2の大きさになります。
右のグラフに示しているのは、1990年から2000年の10年間で森林面積の増減を熱帯地域とそれ以外の地域に分けて調べたものです。熱帯地域以外では少しづつ森林面積が増加していますが、熱帯地域の天然林破壊が深刻です。
このような森林破壊の原因が紙パルプの製造や木材輸出にあることを考えると、それらを輸入に頼っている私たち日本人も森林破壊に無関心ではいられません。
砂漠化
砂漠化なんか遠い外国の話と考えがちですが、我々の身近な生活にも影響しています。
毎年春先になると中国大陸からやってくる黄砂、これはゴビ砂漠やタクラマカン砂漠から飛んできた砂漠の砂なのです。
中国や韓国では、黄砂によって生活にも支障をきたすほど、年々その量や回数が増えているそうです。東アジアに限らず、世界中で砂漠化が進行しています。
砂漠化の原因
- 焼き畑農業
- 古くから行われていた農法ですが、人口増により自然林だった場所も焼き畑により森林破壊が増えています。
- 放牧
- 家畜の過剰放牧で放牧された土地の植物が全滅し砂漠化が進んでいます。
- 燃料としての薪取り
- エネルギー源として薪などの木材を使っている地域では、人口密集地の森林がドーナツ状に破壊されています。
ゴミ問題
日本では、高度成長期のようなひどく汚染された河川は見られなくなりました。しかしゴミ問題が無くなったわけではありません。
ゴミ処分場の用地問題、ゴミ焼却場のダイオキシン問題、不法投棄などまだ解決されない問題もあります。
さらに、ゴミは日本国内にとどまらず世界中に拡散していくのです。
左の写真は、房総半島富津海岸の砂浜です。
海水浴シーズンはさすがに清掃されてきれいになるでしょうが、掃除をしないとこの有様。
海岸に漂着するゴミは外国勢品も多いとか、ゴミ問題は日本だけでなく世界の問題だったのです。
ゴミが起こす問題
- 焼却施設
- ゴミを燃やすことで発生する有害物質、特にダイオキシンの発生が問題となっています。
- 最終処分場
- ゴミを焼却処分しても、最終的に焼却残土が残ります。不燃物や焼却残土を捨てる場所が少なくなっています。また、焼却灰には有害重金属が含まれており、最終処分場から地下水などに漏れ出すことも問題です。
- 不法投棄
- 犯罪行為ですが、なかなか取り締まれないのが現状です。海岸にうち寄せられるゴミは海外のものが多く、国際的な不法投棄対策も必要です。
- リサイクル
- 資源リサイクル法など国を挙げてリサイクル社会に取り組もうとしています。