為替リスクを「現引き」で回避

マージンコールが発生した場合、新たに証拠金(保証金)を追加するか、取引を解消するしか方法がないといいましたが、実はもう一つ別のアプローチもあります。それは、取り引きしている外貨を外貨のまま引き出す「現引き」という方法です。「現引き」をしてもらうには、事前に現引き対応してくれるFX取扱会社か確かめておきましょう。通貨によっては「現引き」対応できない通貨もあります。
さて、マージンコールが発生した場合「現引き」するためにいくらぐらい費用がかかるのでしょうか計算してみましょう。例えば、5万円の証拠金(保証金)を入れ1ドル=110円で5000ドルの取り引きしている場合を考えます。1ドル=105円まで円高になると評価損が2万5千円になるので証拠金(保証金)に対して50%の評価損ということになり、マージンコールが発生します。ここで、「現受け」するには525、000円の円が必要です。ただ証拠金(保証金)として既に5万円預託しているので、残りの475、000円を追加すれば、5000米ドルを「現受け」できるのです。
引き出した米ドルは外貨預金口座などで運用すれば、その分の金利は付きます。さらに、海外旅行するときの旅行資金に充当することもできます。こうすれば、円に両替する必要はありませんので為替リスクも発生しません。
短期投資家にはあまり喜ばれるアプローチではないかもしれませんが、為替リスクを回避する手段として「現引き」という方法があることを覚えておくのも損はありません。

マージンコール

 
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