日銀8月利上げは自民大敗で微妙に

高層ビル

参院選で自民党が大敗し、参議院では与党が過半数割れに追い込まれました。参議院選挙の前から不安定だった米NYダウの大幅安を受けて、日本の株価も3月以来の1万6千円後半まで下げています。
最近の世界的な株価の乱高下は日本の参議院選挙とは関係なく、米国のサブプライムローン問題に端を発するリスクマネーの安全資金への環流が主な原因です。これに伴い、日本円を使ったキャリートレードも一部巻き戻され、円高傾向が出ているのです。

今後の為替動向を占うかぎはやはり財政当局の政策金利の先行き判断でしょう。日本円の低い金利を使用したキャリートレードも、日銀による今後の利上げと米国政策金利が引き下げられれば今後は巻き戻しは避けられません。

日銀は7月の金融政策決定会合で、賛成8対反対1で利上げを見送りましたが、福井日銀総裁の発言などで、利上げに対する強い意欲を感じます。引き続き消費者物価は水面下にありますが、非製造業などの鉱工業生産が好調です。日銀は今後の次のような指標を見て8月利上げに動くのではないでしょうか。

日銀の利上げ判断材料

  • 6月機械受注統計(8月8日)
  • 4~6月GDP(8月13日)

しかし、日銀も株価の急激な低下や為替の大幅な変動があれば無視は出来ません。しばらくは、参院選の自民大敗による経済への影響を見定める可能性もあります。しかし、日銀の独立性を内外に示すねらいから敢えて8月利上げを強行する可能性もあります。
8月22、23日の日銀金融政策決定会合に向けてしばらくは神経質な為替の動きを予想します。

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